努力しない@東京武道館&平蜘蛛返し@青山文化センター

一週間以上過ぎてしまっているが、先日参加した甲野先生の講座、東京武道館と青山文化センターの話をまとめて。


■努力しない@東京武道館
「好きな事を夢中で続けている人は、はた目に大変な事をやっているように見えたとしても、本人は努力しているつもりがない。」という話をされていた。

甲野先生が、日々自身の動きを否定しながら研究されている姿勢がこういう言葉からも伺える。

ふと小さい頃、自分でも気づいた無意味な勉強法を思い出した。
『ノートを綺麗に書き直す』手法である。
2回もノートを取るのだから無駄にはならないように思えるが、
辛いだけで全く頭に入らない上に途中で字が汚くなるのですぐ止めた。
その後やった『ノートの内容を要約して、図で整理する』手法は良かった。
整理するのに熱中出来たので、やっていて辛いという事がなかったからだ。
良かった割にはこれにも飽きて止めてしまったけれど、飽きずに熱中出来るかどうかが才能の有無をわけているのかも知れない。
その点、身体操作については飽きない才能は少なくともありそうだ(笑)


■平蜘蛛返し@青山文化センター
青山は東京武道館と違って、講義形式で進む。
文化系の方というか、健康系の方が多く、先生も場に合わせて講義を多めにしているし、技も介護系の技が多い。

この日は『浮き取り』を受けたふくよかな女性が、先生に『軽かったですよ』と言われてとても嬉しそうだったのが印象的だった。

私は『平蜘蛛返し』で立候補。
この技はDVDでも他の講座で何度も見ていたのでだいたいこういう技かなというイメージがあった。
だからというわけではないのだけれど、何となくこれまで受けていなかった。

この技は亀のように伏せて、防御体勢を取っている相手を180度ひっくり返す技。
私は亀よりも低い体勢、喩えるならば『車にひかれた蛙』のようにしてひっくり返されないように構えた。
もちろん持ち上げるような力を感じたら体重をそちらにかけて抵抗するつもりで。

『クルン◎』
ひっくり返った。

私が甲野先生の講座に足を運ぶきっかけとなったDVD『身体操作術 (UPLINK)』での精神科医名越先生の
『言葉というものは記号であって、それについてくる人間の体感というのはこれほど違うんだな。』
という言葉があらためて実感を持って思い出された。

それでも伝えるには言葉を使うしかないのですが、
何と言えば良いのか、お好み焼き職人が返すそれのようにパーンと何気なく、軽くひっくり返ってしまった。
映画については、養老孟司教授が「読んでわからなければ映画を見るしかない」と推薦している。
私は、DVDを数十回も観て、実際に講座で何度も技をかけている先生を見ているが、
今回初めてこの技を受けて思ったのは、『受けるしかない』である。

この技である必要はないけれど、講習会に参加するのであれば何か1つは実際に技を受けることをお勧めしたい。
名越先生の言葉を強く実感する事でしょう。


■その他の講座
ところで、甲野先生の講座は何箇所か参加した事があるけど、どれも雰囲気が違う。
分類するなら武術系、スポーツ系、介護・健康系といったところか。
先生はその場に合わせて進めていくので、集まった人によって違う内容になっていくせいもあるかも知れない。
いつか全国の講座を全てまわってみたいなぁ。


■技のメモ
そうだ、ここ最近は先生の技に大きな変化が見られるのだった。
東京武道館の事をメモしておこう。

ある人が、先生の動きがだんだん天狗の絵に近づいてきていると指摘していた。
羽、持ち手、踵。
確かにその通りだ。
あとは鼻が伸びるだけか(笑)

持ち手:束を持つ手がくっついた。
斬り落としで方向転換を瞬時に。
まさに一瞬で方向がかわるので、全く対応出来ない。
踵:つま先だちは不安定を作り出すため、反動を作り出すようなつま先だちはNG。
不安定は強いようだ。

意識がもたらす身体への影響について考えているとの事。
羽がはえたりするのは、びっくりして自分が不利な状況を身体が忘れる状況を作り出す為でもあるのかも。
そのうち、羽が当たり前になってくるとびっくりしなくなるので、技が効かなくなったりして!?

刻々と変わる状態についていく。
英さんの受け方は非常にいいと先生も言われる程。
眺めていても柔らかく素早い反応で対応しているのが分かって、面白い。


やりたりないくらいで止めるのがいい。

重心の動きを感じると丈夫になる。

ギザギサの動き。前後のギザギサが難しいらしい。

青山のメモはメモ帳に書いたから省略~

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