円周率、速読@東京武道館

相変わらず日記が遅れている。
今回は東京武道館で行われた甲野善紀先生の講座に参加した話。

「何か、あれば。」
というタイミングにあわせて『平根鏃の原理』をリクエスト。
以前、私の受けがきっかけで考えたと言って下さったギロチンからのこの気づき。
しかし、この日は『平根鏃の原理』で『正面の斬り』を受けるもいつになく捌けてしまう。
と思ったら、今この動きに”意識のありよう”が加わりつつあるとのこと。
技の変革期にききが悪くなる(=先生のやる気がなくなる)というやつであったか。それに加えて先生は右目が真っ赤でかなり体調不良のご様子。

”意識のありよう”については、はっきり言って説明を聞くとわけがわからなくなるが、
3.1415...........????という30桁くらいの数字をギュッと圧縮させて圧縮させたまま、頭の中で短い時間で読み上げる。
ということに集中しなければならないらしい。
ここまでで何だかわからないのだけれど、ここから先は先生もわからないらしい。
とにかくそうすると今までにない動きになるのだ。
「速読をやっている人が、バッティングセンターの百何十キロの球を打つとか。そういう事に近いのかもしれない。」
では速読をやれば先生の動きに近づけるのかといえばそうでもないらしい(聞いてみたら否定された)。

意識が凝縮されると身体も同じく凝縮されるということか。
速読のエピソードが出てきたところから推察するとそうはずれてもいないだろう。
これは先生が言った話ではないが音楽で言えば一小節を16拍に区切って感じられる人と64拍に区切って感じられる人では、認識できうる状態に差が出てくる。
この差が認識できない人にとっての隙になるのではいだろうか。

別の言い方もされていた、”たくさんの情報をごく短い時間に相手に送りつけると相手は処理できない。”というもの。
サイバー攻撃みたいだ。
弱いサーバーだったらダウンしてしまう。

私「なにがきっかけで気づいたのですか?」
甲野先生「きっかけはなくて、突然です。」
先生自身に気づきのきっかけもないのだからちょっと手がかり無しか。


ここからはウッチーさん、K磯さんと周りで稽古した内容。
■抱き上げ潰し
抱えあげられたところから脱力すると重くなるというもの。
3人でやりあってみたところ、重くなったもののだれも潰されなかった(笑)
抱え上げようとしたくらいのタイミングで脱力しないと、
姿勢良く十分な体勢を取った人を潰すほどには至らないか。

■前回り受け身
なるべく小さな面積の上で前回り受け身をするという体捌きの稽古。
ウッチーさんのアドバイスによるとはじめは自分の真下に背中をつけところまでを目標にすると良いようだ。
そのようにやってみるとその場でというわけにはいかないが、1畳の広さは必要なくなってくる。

■股割り(ちょっとだけね)
東京武道館の柔道場には程良い段差があってこれが股割りにぴったりなのだ。
悪くない感じだが、お腹が床につくまでにはまだまだ壁が立ちはだかっているなぁ。

■どこでも稽古
セミナー後は甲野先生を囲んでファミレスでお食事。
囲んでと書いておきながら席が離れてしまった。しかし、途中お店のトイレで先生とばったり。
お互い手を洗い終わるなりその場で稽古開始(!)
『斬り落とし』の質が強力に変化されていて、あやうくトイレの床に手をついてしまうかというところまで潰されてしまった。
それにしてもファミレスのトイレでまで稽古とは、それを喜んで受けてしまうのだから私もずいぶん変わってしまったなぁ(いいんですけど)。

次回は沖縄空手城間流セミナーのレポート!!

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