バチバチ@沖縄古伝空手城間流 琉煌會


セミナー前日。
ちょっとでも4月の復習・予習をしておこうと、前回参加したときの日記(※)やYouTubeで公開されている動画などを見ていたら、
結局夜中の3時まで見入ってしまった。
というほど楽しみだった城間流のセミナーの話。

4月に初参加してから、とある体操も構造動作トレーニングとともに取り組んでいた。

セミナー当日。
こんなに張り切っていたのに会場の最寄り駅である戸越公園駅を一回通り過ぎる。
(写真の通りです。知らないよー。)
前回同様、出鼻を挫かれてしまった。
まあ、それはいいとして。

会場に着き城間先生に挨拶すると、
城間先生「今日はけっこうバチバチいってたからみんな(体を痛めて)赤くなってますよ。」
どうやら会員の方達は午前中から稽古されていて、その稽古がけっこう激しかったようである。
(やはり空手の稽古は激しいのだなぁ。一般公開のセミナー参加者は私だけだろうか?)
(私の為に稽古内容をトーンダウンさせてしまうのはちょっと申し訳ないなぁ。)
なんて考えていたのだけれど、その心配は無用であった。
午後からの公開セミナーも引き続きバチバチ。

城間先生「難しいことはいいません。私は見て回っていますからどんどんやってみて下さい。」
前回とは打って変わって、稽古前の体操もなくいきなり突き・蹴りの捌き・受けを行う。
間違いなく私以外は会員の方か、普段空手の稽古をされている方達ばかり。
一瞬ギョギョっと思ったが、会員の方が普段されている稽古が出来るならむしろ大歓迎である。

ここからセミナーの内容やらそこで教わった技法やらについて書きますが、
バチバチメインでその合間に説明を聞いていたので、内容は正確ではないかも知れません。


■入る
ほとんどの稽古で重要な概念。
相手の攻撃心のおこりをとらえて動くと言うこと。
形は様々だったが、4時間もの間ずっと様々だったので1つ1つ細かくは思い出せない。
1つだけあげるとすれば、今日のポイントは”走る”だった。
この説明は会員の方向けではなく私に向けて言って下さったように感じる(ずうずうしいでしょうか?)。
「難しいことは考えず、『攻撃が来ると思ったら相手に向かって走る』というのをやってみなさい。」ということだろう。
パントマイムで自分を残しつつ、”走る”のだ。
もちろん、相手の攻撃を全く無視して猪のように向かっていったのでは相手の攻撃の餌食になってしまう(なった)。
しかし、考えすぎて止まってしまうよりも蹴ってもいいから走り続けた方が相手にとっては『入られた』感覚に近づくようだ。
相手の先を取るというのは、単にフライングして、
タイミングがあって、相手よりも早く動き出せたというものではない。
このような動きは相手に察知され、攻撃方法を変えられてしまう。

■透かす
わかってきた。
といっても自分が出来るとかそういうわけではなく、どのような動きが「透かす」なるのかということ。
・相手の攻撃を思い切り受ける(例えば払いのける)。
・思い切り受ける(払いのける)つもりで入る。
・実際には受けない(払わない)と相手は勝手に崩れる。


セミナーは毎月開催されているが、懐具合的な問題もあるのでそうそう毎回参加出来るとは限らない。
この日は、なんとかヒント1つ、あるいは稽古の手がかりくらいは掴んで帰りたかった。

■『入る』の修得方法(私の解釈です。ちゃんとセミナーで確認して下さいね。)
・突っ込む
・打たれる
・それでも突っ込む
・打たれるつもりで相手の中心に突っ込む
・打たれたら痛いとかの心配は打たれるまでしない
・雑に思えても繊細な動きが必要。雑になってはいけない
・突っ込むときは”走る”
・蹴って走っても良いが、本当はだめ
・胸から動いていく。体重を身体の後ろ側に残さない
★一番大事だと思われること
・穏やかな気持ちで相手と向かい合う

■入れていたか
相手の攻撃心のおこりを捉え、その先に動くことで相手を制するというもの。
前回のセミナーで嬉しくも驚かされたのが城間先生以外にもこの動きが出来る方が会員の方の中にいるということ。
これはつまり、稽古法があるということを意味する。
もちろん、自分が出来るようになるかどうかはわからないけどそれを目指す稽古は楽しいに決まっているではないか。
で、私はこの日『入る』ための稽古を4時間みっちりやらせて頂いた。
果たして『入る』は出来ていたのであろうか?
城間先生の言葉からするとタイミング的には何度か『入る』ことが出来たようである。
受けていただいた会員の方にも「今のは先(せん)の取り方が良かった。」と言っていただいたので、
どうやら何度かうまくいっているようであった。
(もちろん、相手の方は初心者である私にあわせて加減してくれているはずです。)
しかし入った後の動きは、お手本を見せて頂いたものの身体はその通りには動かずに、
単に走っては相手に抱きつくという状態に何度も陥ってしまった。『抱きつき魔』である(笑)

■入れた感想
何度かうまく入ることが出来た。そのときの感覚。
相手の方の攻撃の気配を感じられる時は穏やかな心で相手の前に立っている。
攻撃の気配を感じても実際に相手が動き出して、攻撃を行うまでには時間がかかる。
相手の方の動きに導かれるように入っていく。但し、これは後手に回っているわけではなく、実際には相手よりも早く動く。

■入れなかった感想
あまりこういう感想は書かなくても良い気がしますが、せっかく体験したのでこちらも。
相手の攻撃心を捉えたつもりが単に動き出しの動作を捉えて、向う見ずに突っ込んでいる。相手は崩れない。
相手の動きをギリギリまで見極めて、見極めて。バチッ!!見すぎ。


『入る』とか『透かす』とか以外にもたくさん稽古。
■崩し
「入る」「透かす」が出来れば崩れるが、それとはちょっと違う稽古。
身体全体で動くことによって大きな力を働かせて、相手を崩すというもの。
千葉支部のO氏に相手をして頂きいろいろと伺うことができた。
骨盤を沈めることによる下方向の力を伴った動き出し。
その結果前に飛び出そうとする胸の、上方向への力を伴った動き。
それを母指球による急ブレーキで制御し、相手に波の力を伝える。
O氏の波はビックウェーブ。私のはさざ波か。
動きに全身が参加することと、急ブレーキをかけることにより波のエネルギーを生み出し相手に伝えること。
この2つが両方出来なければ相手を崩すには至らない。

■受け
入る、透かすが出来れば相手の攻撃を受けることはない。
しかし受けの稽古もしっかりとやる。なぜこの痛い稽古をやるのか!?
それは技法の修得に繋がる秘密が。
入る、透かすの技法は相手の先を取るだけでは不十分なのである。
書いてもすぐに修得できるわけがないので書いてしまいますが、
しっかり受けるということが出来て、その動きが内在された上での入る、透かすの動き。
しっかりと受けられる技術がなければその先の技術はモノに出来ないのであった。

■K氏の指導
前回のセミナーで城間先生と同質の動きをみせてくれた方。年は私より若いがどうやら会員さんの指導者として参加されているらしい。
色々と惜しみなく教えてくれるので参加される方はこの方の話もよく聞いておくと良いかも。
しかしその内容は私がここで書いても伝わるものではないので省略します。
ちゃんとお金払って参加して聞いて来て下さい(笑)

■細かいけど忘れたくないメモ
サンチン。見よう見まねで初サンチン。
サンチンの動作のうち、前に進むときの動作は、相手に入る足捌きと同時に相手の攻撃を払う腕捌きに違いない。
型から学ぶというのはこういうことだろうか。
これは奥が深そうだ。
突き抜ける下突き。肩の回転は後ろから下を通って前へ。
うでの骨2本は捻る。
下半分は親指主体、上半分は小指主体。
肩の骨は構造により丈夫さが異なる。
腕を下げて脇を締める。腕を上げて脇を締める。
こっそり観察した1人で動いている時の城間先生。
・拳を空中に留まらせたまま肩を回転させる運動。
・ぐるんぐるん肩を回していた。逆回転も。
城間先生は私のブログを見ている!骨盤おこしとか。(今回のセミナーの内容もブログに書いていいとの許可を頂きました。)

■苦手だったもの
・左手の突き(すごくぎこちない感じ。右利きを実感。)
・上段蹴り(人を上段で蹴ったのは生まれて初めて。サッカーボールでも空振りする位置だ(笑))
・上段蹴り受け。加減してもらっても痛い。
・投げ全般(自分が崩れてしまう。駄目でしょ。)

身体はボロボロになったが、清清しい気持ちで稽古を終える事が出来た。

城間先生はじめ会員の皆様、ありがとうございました!!

※4月のセミナー初参加日記 http://vtotai.blogspot.com/2010/04/blog-post_28.html

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