甲野善紀「武術の実演と解説」@八幡山

八幡山で行われた甲野先生の講座。 
駅から遠い。 
道を調べないで最寄り駅に向かったが偶然にも駅を降りたところで甲野先生とTさんと合流できた。 
カレーのレシピが載っていると聞いてメルマガ購読を始めた話などをしながら会場へ。 


■浪之上下左右(仮名) 
持たせ方は浪之下。先生が動く方向は下とは限らない。 
だから浪之上下左右。 
とは私が日記を書きながらつけた仮の名前。 
汗ではない。しっかりと捕まえているつもりの先生の腕が抜けて、逃げられてしまう。 
感触として伝わってきたのは、動きが割れているということ。 
持たせた腕は下方向への働きを持たせながら身体は別の方向から動いて腕を抜く。 
持った腕に反応してしまうのがいけない。 
そう思って、もう一度試しても結果は変わらない。 
真似してやってみると何となく的外れというわけではないようだ。 


■虎拉ぎ 
「あなた、出来ましたよね。」 
虎拉ぎモデルとして呼ばれる。 
仰向けに寝転がり、襲いかかる甲野先生を蹴って遠ざける。 
虎拉ぎをかけているとやられそうな感じがしない。 
それにしてもあんなに長いこと甲野先生を蹴り続けたのは初めてだ(笑) 


■小手返し 
陽紀さん考案の手の内。名前は先生が忘れてしまったので不明だ。 
受けでも取りでも有効。 
私が小手返しにかからないようにある程度自由に耐えるという形。 
この日は教わったばかりのこの手の内と、先生が一瞬、体を沈める瞬間に合わせてこちらから浪之下をかけるという防ぎ方を試した。 
何度かタイミングを外せたような気がしたが、いつまでも続くわけではなくやられてしまった。 
後になって甲野先生から「けっこう頑張りましたね。」の言葉をいただいたので、良し。 


■太刀取り 
甲野先生が打ち太刀。 
厳しい。というより厳しすぎる(笑) 
参加者達が次々と入れ替わりに挑んでは叩かれるという図式になっていたが、 
先生、途中から叩くのが楽しくなってしまったのでは?!と思うほど。 
だけど、最後だけ逃げられたもんね。 


■釣り鐘人参 
手の内。 
・襟持たせからの斬り落とし 
布団の上で釘を打つより、固い台の上で釘を打った方が良く刺さる。 
釣り鐘人参で作った台(甲側の手首)に相手の肘の先を乗せ、斬り落としをかける。 
相手の持ち方にもよって、どの動くのかが決まる。 

・直入り身 
甘くみていた。辰巳返しの要領でやればいいのかな。くらいの思いでやっていたが、先生の技は質が違う。 
腕は全く力まず、接触面は終始柔らかい。それでいてもろ差しで腰を落として耐えている私の身体をフッと持ち上げて崩してしまう。 
こんなことを言っていたな。 
「肩があがらないように。」 
観察していたら、例の真っ直ぐしゃがむ姿勢の要領で体を沈めていた。 
芝居をされているO女史の受けもつとめたが、柔らかい動きで私の身体が浮かされた。 
それに比べると私のは力みすぎ。 


Tさんと 
■浪之下 
自分にとっては本日一番の気づきがこれ。 
ふと思いついて、肘を何もしないくらい自由にしておきたくなった。 
普通に考えたらこの状態で身体が沈めば腕は相手に掴まれたまま置いてきぼりになる。 
ただこのときはそうなる感じがしなかったので、肘を自由にしたまま試してみると、意外な威力。 
いや、威力というよりもTさんの反応が遅れる。 
Tさん曰く、「全然頼りにならないものを掴んでいる感じ。」 
やり方のメモ 
・肘を自由に 
・身体を真っ直ぐ 
・体の沈みと足裏の離陸を同時にかける 

課題は後半つまってくるところ。 
若干の力みも生じる。 
詰まらないように動く稽古をするか、詰まっても力まない稽古をするか。 
面白い感じを発見したもんだ。 
後者かな。 


U田さんと 
U田さんからもらう感覚はいつも新しい。 
特に今回のは微妙な感覚だった。 
・みちのく山道 
足の指先の感じを観察する。そのときの上半身の感じも。 
積極的にバランスを取る行為をしない。ただ立つ。 

・手を伸ばす 
重心をポンと渡す。腕に引かれるわけでもなく、足が先行するわけでもない。 

・動く 
胸が動ける(動いている)状態でいると、相手の動きに自動的に反応出来る。 
相手に合わせるように動くというより、そうなるという感覚。 

Hさんと 
太刀取りとかショルダーチャージのかわし方とか。 
私がやっているやり方を紹介した。 
私のやり方は甲野先生の動きを元に、城間流でもらったヒント、構造動作トレーニングの身体でやっているもの。 
「おもしろい」と言ってもらえたので面白がってもらえて何より。 
私も面白かった。 


稽古はええのー。 

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