初段?!@甲野善紀「千代田武術稽古会」

「・・・(なんたらかんたら)初段です。」

前後の文章は(都合良く?)聞こえなかったけど、この日の講座中に甲野先生が(私にかどうかも知りませんが)言っていたので私は初段です(笑)

この日は久しぶりの千代田。
千代田は欲に色々な方が集まってくる。
剣道、柔道、ボクシング、総合格闘技、中国拳法、合気道、居合道、音楽家、アイスホッケー、バスケット、サッカー、元K1ファイター、禅・・・
ここの雰囲気はとても好き。
甲野先生の周りとは別にあちこちで色々な稽古が行われる。
もちろん甲野先生も良しとしている稽古風景である。


■辰巳返し
しばらく甲野先生を囲む輪の外で稽古をしていて、何となく再び甲野先生のほうへ向かっていくと、
「いたいた。たいさん、稽古すれば出来るようになるところを証明して下さい。」
「なんでしょうか?」
「この人に辰巳返しをやってみて下さい。」

私は何となく甲野先生の輪に戻ったのだけれど、タイミングとしてはぴったりだったらしい。
とにかく証明に成功できて良かった。

「これが出来たら(なんたらかんたら)初段です。(なんたらかんたら)」

みたいな内容の話をされていて、何となく私が初段という受け取り方をしておきました(笑)

参加者の方「どうやったら出来るようになるんですか。」
甲野先生「たいさん、説明は難しいでしょう」
私「説明は難しいです。ただ『全然出来る気がしない』というのが、ある時『相変わらず全然出来ないのに出来そう』な気がしてくるので、そうなるとそのうち出来るようになると思います。」

周りからは笑い声も聞こえたけれど、これは本当のこと。
『出来ないのに出来そうな気がする。』とか『やったことないけど、やってみたら出来た。』は、稽古を続けているとやってきます。

この後はモテ期到来。
何人もの人が私に『辰巳返し』を聞きに来た。
説明は難しいのでやってもらったり、やったり。
「まずは両手を押さえられた形で稽古すると良いと思います。」と一様にアドバイスさせていただく。
なぜかって、甲野先生も最初から片手じゃなかったし、片手だと体が捻れやすい。


■太刀取り
「出来かけの人の動きは、出来ている人よりも参考になる。」
甲野先生から再びご指名を受ける。ありがたかったが八幡山の講座でのやられっぷりが脳裏をよぎる(笑)
幸いこの日の打ち太刀は、あの日ほど厳しくなかったので私も落ち着いて対応できた。
ヒントになったのかどうかはわかりません。


■体の転換
中島先生の著書『技ありの身体になる!』にある稽古メニューの1つ。
始めた頃は気づかなかったけれど、この動きは”先端から動く”、”蹴らずに動く”などの質的転換が要求される。
それでいて、動きは単純なので、全然出来ないということもならない。
それでいて応用範囲が広い。
私がやっている太刀取りの動きは体の転換に必要な動きの要素が入っている。
H川くんも私の横で始めたが、ちょっと違う。


■スポチャン
学生時代からのスポチャン経験者のH川くんがなんとなくやりづらそうな感じだったから良しとしておこう。
・予め動きを決めない。自分の反応にまかせる感じ
・逃げても良いし逃げなくても良い


■禅の人と
一畳相撲のような形で押し合い。
押されている側の膝が浮いたらおしまいというルール。
以前はなすすべなく押されまくっていたが、構造動作トレーニングの成果が驚くほど発揮された。
ほぼ互角といっていいほど持ちこたえることが出来た。
押し始めると丈夫な構造が崩れて押し返されてしまうのは、私のトレーニング不足。


■I出さんと
池袋古武術倶楽部やここ千代田でお会いするI出さんに技をかけていただく。
「柾目返し」も「辰巳返し」も私とは明らかに違う技法で動かれていた。
「気」「空間」という言葉をはっきり使われていたが、特別扱いするようなものではない。
目の前ではっきりと見せられて、自分でも効果を確かめたのだ。
簡単に体験出来るのが、重心を上げる・下げるという意識だけの違いで身体に影響が出るというもの。
正座で座り、膝を持ち上げてひっくり返そうとしてもらう。
重心を下げるという意識でいれば簡単にはあがらない。
重心を上げるという意識でいると簡単に持ち上がる。
体感的には意識の持ちようだけでその現象が起きるというところがポイント。

しまった!
Twitterで噂に聞いた「I出トルネード」のリクエストを失念していた。
今度お会いしたら忘れないでお願いしよう。
かなり吹っ飛ぶようなので、千代田のときがいいかな。

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