雑誌取材@半身動作研究会


最近われながら働きすぎの為、とっとと仕事を切り上げて半身動作研究会の稽古に参加。
某雑誌H(Hな雑誌じゃないです。武術系の有名雑誌)の取材に協力するという名目でこの日は無料。


テーマは『皮膚』
私が好きな稽古であった。
取材したS氏の中島先生への質問が的確で、いつもより技の原理の部分に踏み込んだ説明を聞くことが出来た。
内容は1月発売予定の雑誌H伝にばっちり書かれるはずなのでここでは省きます。

私は私でこの日集まった取材協力者達と取材のじゃまにならないように横で稽古、たまにお手伝い。

私も参加者に説明しながら皮膚の稽古を行う。
・皮膚をキュッキュと動かして相手が抵抗する気が起きないまま動くことを確認。
・皮膚をキュッとして止まるつもりで動く。すると相手が動くのでそれについていく。結果として止まらずに動き続ける。
・前のめりになって皮膚の圧力が増してしまう失敗をしやすい
・自分が倒れてしまうようなつもりでただ皮膚をキュッしてみると相手が動き出すのでそのまま手だけ伸ばしてついていく。こうすると前のめりになりにくい。
・皮膚がキュッとなっている状態は変わらないように動く


■手を伸ばす、拳を伸ばす
うまくいったときの感覚は、手応えがなく、相手を動かしている実感もない。
(本当にこれでいいの?)というような疑問が浮かぶほど。
稽古を始めた頃はこの感覚を何とか思い出して再現しようとするのだけれど、手応えも実感もないものを再現するというのは無理というもの(再現出来たときには実感がないのだから)。
毎回新たな気持ちで中島先生の説明の通りに動こうとするのが良いようです。
それにしてもこの日は色々喜んでもらえてよかった。

■手を伸ばす2
バレーボールのコーチをされているという方と稽古。
構造動作トレーニングに参加されていた方だ。
リクエストを受けて「手を伸ばす」を体験していただく。
・寄りかかっても耐えられる程度の強さを保って立ってもらう
・寄りかからずに触れた手をただ伸ばす
・触れられた相手はどう踏ん張って良いのかわからずに動いてしまう
手を伸ばす側の目安は、足裏にかかる重さの変化。
寄りかかれば外側の足に踏ん張る分の圧力がかかる。
「手を伸ばす」で動くと、足裏にかかる重さのバランスは変化しない(自分は立ち続けているだけ)。

■股割りのスタートポジション
この方は元々、テーマ「足指トレーニング」の稽古に興味があって参加申し込みされた方。
構造動作トレーニングに興味をお持ちということでそちらの話とからめて説明。
後ろ重心(骨盤後傾)と前重心(骨盤立位)での動きの質の違いを検証。
・片足立ちになる
・相手の膝裏をあげている方の足裏で踏み込むように触れれる
相手に寄りかかれば自分が後ろに倒れるだけだが、骨盤立位の状態で寄りかからずに触れれば相手が崩れる。

バレーボールを打つような形で、腕だけで動いた場合と、胸割りによって体幹と繋がった状態との違いを検証。
・腕相撲のように向かい合って手を組む
・胸割りをしていない状態で腕力のみで動かす
・胸割りをした状態で同じように動かす
胸割りをした状態では、相手が身体ごと動く上にやる方は楽に動ける
ボールが相手だとどうなるかはわからないけれど、楽に動き続けられるのではないか。

■悪い例
取材のお手伝い。
Sさんと私で悪い例のお手伝い。悪い例ならたくさん経験しているのでいくらでも出来る(笑)
・皮膚を上方向に持ち上げてしまう
・体が前のめりになってしまう
・相手の腕を掴んでしまう
・腕の力で押してしまう
etc
悪い例ですが、うまく出来たと思います(笑)

■居つかない
これは先日の八光流の稽古であらためて思い知ったこと。
皮膚の稽古とも通じるものがある。接触面の状態をかえずに動き続けるには足が居ついてはならない。
それを意識して動くと相手の腕を掴んだまま横に移動しながらしゃがんでいくだけで相手もついてきてくれる。
コーチの方はなぜ自分がひっぱられた感触も無いのに連れて行かれてしまうのかが不思議で面白かったよう。
「面白いですよねー。」と実演する私もなぜそうなるのかなんて説明出来ない。

■寄りかからない
同じくお手伝い参加の方条さんと稽古。
「寄りかからないことの重要性があらためてわかった。」
1つ前に書いた「居つかない」もそうだが、言葉だけなら前から聞いているし、頭の中だけなら重要だとも思っていること。
しかし稽古を進めていると同じことにあらためて気づき直すということが良くある。

■宴会芸
さっそく出しました(笑)
先日八光流の広沢先生に新たなヒントをいただいた腕相撲の形から相手を身体ごとゴロンとひっくり返す形、正式名称「宴会芸」のパワーアップ版である。
何人かに受けてもらったけど、相変わらず鉄板ネタ。コーチの方含めてウケがよいこと。
これは難しいと言えば難しく、簡単と言えば簡単なもの。
力まずに動くのが難しく、力まずに動ければ簡単。
両手対片手でもうまくいったのでやはりパワーアップしているようだ。

■韓氏意拳
この日は 韓氏意拳の教練である駒井氏もお手伝いで参加。
駒井さんは武術的というより話術的な印象。話が面白いのだ。
武術的な稽古をつけてもらえるチャンスでもあったけど、この日は取材がメインだったから、これはまた次の機会に取っておこう。


取材後、中華料理店で食事して解散。
楽しい稽古になりました。
ありがとうございました!(なんか手伝ったという実感がなくて申し訳ない気持ち)


それにしても最近の仕事の詰め込みっぷりはよろしくないなぁ。
と思っていたところに駒井さんや参加された皆さまからの助言を聞くと色々考えさせられます。

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