満員御礼@甲野善紀 身体運用術理説明会


甲野善紀先生の講座@千代田区スポーツセンターに参加。

NHK「爆問学問」出演の影響でしょう、私が参加していらい初めての満員御礼。初参加の方の多いこと。
ヨーロッパ帰り初の講座ということで私も楽しみにしていた。

参加者が甲野先生を囲む輪の密度が濃い。
予想はしていたが、熱心な参加者からの質問や体験希望でほとんど技を受ける機会がなかった(みなさん本当に興味津々というご様子)。

■辰巳返し
甲野先生に呼ばれ、先生相手に私も実演。
私もリクエストして久しぶりに甲野先生の辰巳返しを受けさせていただいたが、パワーアップされていて驚いた。
手が身体に一瞬も遅れていない。
丁寧に見直すと、身体が動くとき指先が働いていないと腕全体が遅れるということが確認できた。
技を受けられたのは辰巳返しのみだったが、あらためて先生と私との動きの質の差を確認出来たのは収穫。

■虎拉ぎ
柔術をされているという青い胴着の方を受けに実演。
この日はこの方がたくさん受けを取られていて羨ましかった。

■柔道技
襟を持たせて
肘も鈍角、脇も鈍角のまま体捌きで相手を崩す(ように見える)。
先生はこの気づきを「上水道は圧力で水を送っているが、下水道は傾斜が必要。」というたとえで説明されていた。

背負い投げに対して
右利きの背負い投げを受ける。
右手の甲で相手の右肘を引っかけると、相手が自滅するように崩れる。右手の平で相手の右肘を引き寄せようとするとますます背負い投げにかかりやすくなる。
太刀奪りの体捌きが出来ることが前提の技。
左手を「釣鐘人参」にする技もあったと思うが、あれは何だったか。

■鎮心のツボ
中指の付け根より少し下の部分を凹ませる手の内、手首の遊びをなくし、力の伝達に無駄がなくなるよう。
効果は大きい。
招き猫のように指を曲げてはならない。棒手裏剣を打つ時のように縦に曲げる方が感覚としては近い。

■浪之下
鎮心のつぼを凹ませる手の内は「鷹爪」だったか、名前を忘れてしまった。「浪之下」で相手に持たれる前からこの状態でいると、相手はしっかり持った感じがしない。

■屏風座
踵をつけたまま背中を地面と垂直に保ちつつしゃがむ。
足幅が狭いほど難易度があがる。

■影抜き
速すぎてわけが分からない。
危ないので座ったまま立てた杖を高くあげてもらい、その杖を相手に影抜き。
TVで爆笑問題の太田さんが田中さんに「立つなよ、立つなよ」と前振りしていたあれ。



私は途中であきらめて、周りで稽古開始。
輪の外に出ると同じ状態に陥っていた常連の方が何人か輪の外に出てきた(笑)


■平蜘蛛返し
H沼さん、N須さんと稽古。
H沼さんの平蜘蛛返しが、以前受けたときと比べると驚くほど柔らかかった。こちらが固めて受けたせいもあるかも知れないが、ふわクルって感じ。

■柔道技
大外狩りからの変化
N須さんと。
ここで私にとって大きな気づきがあった。
大外狩りにいくような形から、相手の膝裏を滑らせるように足を差し込んでいき、差し込んだ自分の膝を伸ばしていく。すると相手の足が払われるというもの。
つい差し込んでいく右足ばかりに工夫をしようとしてしまうが、大事なのは左足。
こちらが踏ん張ってしまっていると相手も踏ん張れてしまう。
軸足となる左足は非常に居つきやすい。先日の八光流で教わった居つかない足でいることが重要。

■正面の斬り(一教)
木口返しのリクエストを失念。

■若者
初めてあった学生さん。
開始前に八光流の広沢先生に教わった稽古をしていたら、興味深そうに寄ってきた。
ちょこっと実演と説明をしながら動きを紹介したところえらい勢いで転がって、そこからさらに興味が沸いた様子。
終始興味深く取り組んでいました。


ここに書いた以外でも私が周りで稽古している間、ひたすら説明&実技を続けられていたはずだから、参加された方々にとっては盛りだくさんの講習会になったと思われる。
中でもこの日は青い胴着の方が技のモデルに何度も抜擢されていたのが羨ましかった(笑)

コメント