太刀奪り研究@半身動作研究会

この日はO氏からのありがたい申し出で深夜でも利用可能な稽古場を紹介していただいた。 
なかなか行きたい稽古会に参加出来ない(と書くとこの日記を読んでいる稽古仲間から(ええ?)と言われるかもしれないが)私にとって稽古環境が整うというのは本当にありがたい。 

稽古場を紹介していただいたその足で、恵比寿へ。 
もうほぼ終わる時間だったが、中島先生と構造動作トレーニングの動画撮りの話をするのと、少しでも時間があれば方条さんの『太刀奪り』を受けることを目的に向かった。 

動画撮りの話は稽古後のお茶会で少し出来たが、前回の日記にも書いた方条さんの『太刀奪り』について書いておこう。 

稽古時間終了後に受けさせてもらった。 
感想は「地味だがすごい。」だ。 
ただ方条さんからは、もっとのびのびした感じを受けると思っていたのだろうか、そういう雰囲気ではなかった事に違和感があったのが意外だった。 
なんだか複雑な文章になってしまったが、おそらく無意識のうちに上原清吉先生や琉煌会の城間先生の雰囲気を予想していたのではないかと思う。それとは雰囲気が違うなぁと思ったということです。 


方条さんが設定する『太刀奪り』の稽古は次のように行う。 
・打つ側はソフト剣を持つ(打つ側の手加減を防ぐ目的) 
・受ける側は素手 
・お互い離れて向かい合う 
・受ける側(この場合方条さん)が近づく 
・打つ側は、間合いに入ったら自由に斬りかかる 

これを防ぐのである。 
どう防ぐかは打つ側同様決まってはいないのだが、やってみると打とうとする剣を持つ手を、打つ前にあるいは剣を避けながら抑える形になるようだ。 

確率100%ではないが、明らかに異質な動きが発現している。 
やり方を公開しようと思う。これは本人に許可をとった訳ではないが、公開しても問題ないだろう。 
これを見てすぐに出来るような人は、もう出来ている人かさらに上のレベルで動ける人だからだ。 
(予め断っておくと方条さんも完璧に出来るわけではない。しかし、このやり方に自分で気づいて出来そうになっている点で、私から見たらもうすごい。) 

○方条さんの太刀奪り 

甲野先生がよく説明される話を拝借するが、幅30cmほどの板が膝くらいの高さに渡してあればその上から落ちることなく、距離10mでも20mでもスタスタと歩けるが、これが地上30mほどの高さに渡されていれば例え5mでも足がすくんで前に進めないだろう。 
方条さんのやり方を例えて言うなら、30mの高さでも膝上くらいだと思って渡れば何ということはない。というものである。 

・避けよう、逃げよう、防いでやろうという気持ちを無くす 

こう説明されるが、一般的な(少なくとも私の)感覚では想像出来ない。 
方条さんもそのように動くのは難しいと話す。 
私の場合は、試そうとも思わない(何も考えずに近づいて失敗を繰り返すだけだろう)がやり方は方条さんのやり方で間違いないと直感的に思う。 

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