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2012年8月17日金曜日

絶対にありえない対談「甲野善紀×中村考宏」

稽古に行けなかった日々に書いていた日記。 
中島先生曰く「絶対にあり得ない対談」が、先日行われた。 

「甲野善紀先生×中村考宏先生」 

この模様は後日「壮快」に掲載されるようなので楽しみにしている(ってそろそろ発売じゃないのか??)。 

お二人の相性とトークがどうだったのかは、対談の記事で確認するとして、武術稽古と構造動作トレーニングの相性は、どうだろうか。 
両方稽古している1稽古人の立場で勝手に書かせていただきます。 
なにぶん勝手に書くので両先生からともに否定される可能性もある点を踏まえて読んでいただければと思います。 


■はじめての構造動作トレーニング 
私が初めて構造動作トレーニング(当時の名称は「骨盤おこしトレーニング」)に触れたのは中島先生が名古屋から中村先生を講師として招いた4年ほど前だった。 
その頃私はすでに武術の稽古を始めていたが、構造動作トレーニングと武術が結びつくか?などども思わずに、単に姿勢のトレーニングとして参加していた。 
腰痛持ちだったし、肩こりもひどかったのでそれがマシになればという気持ちもあったのかも知れない。 
初参加の感想では、構造動作トレーニングでNGとされる骨盤後傾について、「参加者全員が後傾なら、むしろそれが標準なんだから良いじゃないか。」と思ったりもしていた。 
もちろん今ではそう思っていない。 


■戸惑う 
構造動作トレーニングを始めてしばらく経った頃、中島先生との稽古を通じて姿勢の持つ強さが感じられるようになってきていた。 
簡単に言えば、骨盤を起こして技をかけると利くというものである。 
構造動作トレーニングで、武術の技の効果が高まったのだから良いではないか、と思うかも知れないが当時の私は戸惑った。 
骨盤を起こして技が利くようになって、それで良しとして良いのかと言うことだ。 
中島先生もこれに近い感覚だったのではないかと思う。 

技の稽古は姿勢のトレーニングと切り離してやるべきではないかと思ったりもしていた。 
当時は骨盤を起こすと言っても一苦労で、準備に時間がかかったせいもあるし、作意的にとった姿勢をとても自然とは思えなかったせいだと思う。 

結局この問題については、「この先骨盤をおこす姿勢が自分にとって自然になってくれば、その上で武術の稽古をすれば良い。」と思うようになって、一緒に稽古していくことにしたのだった。 
この考えは基本的に今でも変わっていない。 


■相性は良い 
構造動作トレーニングを始めた頃は、どこか自分を納得させながら取り組んでいる感じもあったが、両方を進めて行くにつれ、2つの相性がむしろかなり良いものだというように思うようになってきた。 
1つは中島先生の技が変わってきたという点。稽古で技を受けていて、中島先生の技が甲野先生の技の感触に近くなってきていたのである。稽古していて稽古相手の技の進展はとても良い刺激になるが、先生に進展があればなおさら 
である。 

1つは目が養われてきたという点。甲野先生に聞いた話ではっきりと覚えていないが、「人間は自分の理解出来ない動きは見えない。」と言うような内容だったと思う。逆のことが起きてきて、構造動作トレーニングで身体が動くようになった分、甲野先生の動きを見てそれを自分の身体に具体的に投影出来るようになってきたのだ。 
もちろん見てすぐ出来るわけではないが、稽古を進める材料が得られやすくなっていた。 

1つは矛盾しない点 
武術稽古で言われる3つの注意点。 
・溜めない 
・捻らない 
・踏ん張らない 
構造動作トレーニングにはこれらに矛盾するものが無かったのも両方を並行して取り組む上で大きかった。 
逆に構造動作で言われる注意点も武術稽古に矛盾しなかった。 
・ストレッチ禁止 
・筋トレ不要 

次にあげるのは私が感じたものだが、構造動作トレーニングと武術稽古両方に共通しているものの1つが、 
・自分でやる 
というもの。 
武術稽古が、『色々丁寧に教わったところで、あらためて自分でそれを発見しないと理解したことにはならないもの』であるのに対して、私が思っていたいわゆるトレーニングは『言われたメニューを黙々とこなす』というもの。この場合、こなせばいったん終わる。 
構造動作トレーニングも教わるメニューこそ黙々とこなそうと思えばこなせるが、求められるのは『丁寧さ』である。そこでは動きの質的な変化を感じられるようトレーニングすることが求められる。 
例えば「腰を反ってはならない」と言われたら、反ってはならないので、動いている瞬間瞬間に反っていない事を感じながら動く必要がある。これは中村先生に説明された訳ではないが、実際やってみるとこのように取り組まざるを得ない。 
それは言われた通りやる中でも「自分でやる」姿勢が求められるものであった。 


■矛盾について 
武術稽古と構造動作の両方に取り組めばわかるが、両者は矛盾しない。 
ただ、言葉だけを聞くと矛盾しているように思う人もいるかも知れない。実際いると思う。 
中村先生は骨盤を前傾させろというが、甲野先生は技によっては骨盤を思い切り後傾させると説明される。 

どうすれば良いのか? 

これについては、実は迷う必要もない。 
両先生は同じ身体を扱いながら担当分野が異なるからである。 
車に例えると構造動作トレーニングは車体の開発・製造担当で、武術稽古は車に搭載するコンピュータと運転するレーサーを兼ねたような技術担当だ。 
構造動作トレーニングで身体の性能を上げて、武術稽古で身体の運転技術を磨くのである。 
もちろん武術の稽古でも身体の性能はあがるので、そこは自分に合った方法でやれば良いのだけれど、構造動作トレーニングはその1つの道ではないかと思う。 
道といっても地道だが。 
つまり、骨盤の例で言えば構造動作トレーニングで動ける身体になった上で、前傾でも後傾でも動いたら良いのである。実際、甲野先生が骨盤を後傾させると言われる『屏風座り』も股関節が動くことと、連動して胸椎・腰椎を意識できなければ説明通りには動けない。 

○ 

両方は喧嘩しないどころか相性が良いことはこれまで書いた通りだが、両先生の相性はどうだったのかはわからない。ただ当日の様子を伺う限り、中村先生は「あり得ない技」を受けて楽しく過ごしていたようだ。 
今後、両先生がタッグを組むようなことがあれば本当にすごいことだが、それは今度こそ「絶対にあり得ない」かも知れないし、そうでないかも知れない。 
中島先生が「絶対にあり得ない」と言っていた対談が実現したのだから先のことはわからない。 

つまり何がいいたいかというと、両先生がタッグを組んだらそれはすごいことだが、私はすでに両方に取り組んでいるのだからそのうちすごいことになるに違いない!ということである(笑) 
そのためには稽古しなくては! 

<<<<追記>>>> 
もう発売されてました! 
http://www.makino-g.jp/soukai/detail/21210/







 

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