脳内稽古)起倒流「表の型14本」(1~14本)

最後の2本を加えてこれで表の型は全て。

こうやってまとめるつもりで見てみると、それだけでずいぶんと稽古になるような気もする。

動画1.嘉納治五郎による起倒流の型、演武(表14本)

動画2.「柔道の真髄」三船十段記録映画(リンク切れてました)
http://www.youtube.com/watch?v=46veLgINFjU

Google先生(Wiki)

起倒流「表の型14本」

一.体(たい) 

(動画1.0:17-0:44)
1.受けは重心移動で相手を引き連れてからの腰投を狙う。
2.取りは受けの重心移動を察知して、少しだけ先回りすることで受けの上体を後ろへ崩す。
3.取りは沈みにより、受けを投げる。
※受けが狙う腰技を三船十段の動画から探してきた。
動画2.三船十段 浮腰(9:16)

二.夢中(ゆめのうち)

 (動画1.0:45-1:06)
1.受けは重心移動で相手を引き連れてからの腰投を狙う。
2.体と同じように取りは重心移動についていき、上体を後ろへ崩そうとする。
3.受けはこれに耐え、耐えた反動による逆方向への重心移動が始まる。
4.取りは逆転した重心移動についていき受けを前へ崩す。
5.取りは受けを崩しつつ、真捨身によりを投げる。

この型の理合による技を三船十段の動画から探してみた。
反身になっているので、型とは少し違いますが。
動画2.三船十段 裏投(対腰投)(13:46)

三.力避(りょくひ) 

(動画1.1:07-1:17)
1.受けが取りの襟を右手で掴もうとしたところ、取りがそれを察知し懐へ引き込む。
2.取りは受けを引き込みつつ、受けを手繰って受けの背後左側に回る。
3.取りが背後に回ったところで、受けの右肩に右手を載せ、左手は受けの左腕を利かせないように受けの左襟を握る。
4.取りが受けの背後に回ったところから、受けを左後隅に崩す。
5.受けを崩しつつ、取りの右膝を受けの左膝裏に当たるようにしながら沈みにより取りの右後方に投げる。
※4,5は俳優の榎木孝明さんがやる「榎木崩し(仮)」の形に近い。

四.水車(みずぐるま)

(動画1.1:18-1:31)
1.受けが取りの襟を右手で掴もうとしたところ、取りがそれを察知し懐へ引き込む。
2.受けがこれに拮抗するように耐える。
3.取りは受けの右手を右手で引き込みつつ、左手を相手の右脇に差し込む。
4.体捌きにより、受けを浮かせるように受けの左後隅に崩しつつ、前進する。
5.受けはのけぞる形で固まる。
6.取りは脇の押さえを解放することで、受けとともに逆方向への移動を開始する。
7.逆方向へ移動しつつ、受けを右前隅あるいは右前に崩しつつ、真捨身により投げる。
動画2.三船十段 巴投(12:54)
動画2.三船十段 隅返(13:08)

五. 水流(みずながれ)

(動画1.1:32-1:43)
1.受けが取りの袖を左手で掴もうとしたところ、取りがそれを察知し後方へ移動する。
2.取りは後方へ移動しつつ、受けの腕を触れる。予測を外された受けは左前隅に崩れる。
3.取りは左前隅に崩れる受けの腕を、自らが下方向に沈みつつ右前方向に腕を下ろすようにして投げる。

六. 曳落(ひきおとし) 

(動画1.1:44-1:51)
1.受けが取りの袖、襟を掴もうとしたところ、取りがそれを察知し後方へ移動する。
2.取りは後方へ移動しつつ、受けの左手で右袖を掴む。
3.取りは右袖を掴んだまま、後方へ移動しつつ左に体を開きながら体を沈めて受けを崩す。
※受けが仰向けに転がっている事から、3の手順の中で取りは受けの右袖を掴み引きつけていると思われる。

七.虚倒(こだおれ)

(動画1.1:52-2:09)
1.取りが受けに向かって、右腕を下から上に振り上げながら近づく。
2.取りは受けに腕を取らせるが、構わず受けと横に並ぶ位置まで歩み続け、受けを受けの右後方に崩す。
3.受けは右後方にのけぞる形で固まる。
4.取りは沈みにより、受けを投げる。

ここから追加。

八.打砕(うちくだき) 

(動画1.2:10-2:26)
1,受け取りともに相手の袖を掴みにいく
2.取りは左手で受けの右袖を掴みにいくが、受けがそれを察知し、体の開きで躱しつつ右手で取りの左腕、左手で取りの右肩を取りに行く。
 ※ここで取りが何もしなければ力避(りょくひ)4.,5.で取りが投げた形に入ると思われる
3.取りは、受けが左腕を取りにくる動きを察知し、体を左へ転換しつつ受けの右腕を左手で払う。
4.取りは受けの右腕を左手で払い受けを後ろ隅に崩しながら、受けの左腰の帯を左手で掴む。右手は相手の右腰に添える(九.谷落の動画より判断)
5.取りは左膝を立てつつ沈み、受けを取りの左後方に投げる。

九.谷落(たにおとし) 

(動画1.2:27-2:43)
1.受けは取りの背後から近づき、右手で取りの右肩、左手で取りの左袖を掴みに行く。
 ※ここで取りが何もしなければ力避(りょくひ)4.,5.で取りが投げた形に入ると思われる
2.取りは受けの動きを察知し、取りに来た動きに合わせつつ前方向へ移動し、受けを前隅に崩す。
3.取りは受けを崩しつつ、左手で受けの前帯を掴み、右手で受けの右腕を抑える。
4.取りは前隅に崩れた受けの右足の後ろに入り、身体を起こす事により受けを後ろ隅に崩す。起こす際に右手は相手の右腰に添える。
5.最後の投げは八.打砕(うちくだき)と同じ形と思われる

十.車倒(くるまだおれ) 

(動画1.2:44-2:56)
1.受けは取りの左後方から近づき、右手で取りの右肩、左手で取りの左袖を掴みに行く。
 ※ここで取りが何もしなければ力避(りょくひ)4.,5.で取りが投げた形に入ると思われる
2.取りは受けの動きを察知し、取りに来た動きに合わせて右手で相手の左腕を抑えつつ、左前方向に真捨身にて受けを投げる。
動画2.三船十段 引込返(13:20)

十一.錣取(しころとり)

(動画1.2:57-3:03)
1.受けが左手で取りの前帯を取りに来たところを、取りが受けの動きに合わせて腰を引く。
2.取りが腰を引き、左前隅に崩れた受けの左頬を押して受けを左後隅に崩す。
3.取りは、腰を引いた方向に1歩下がりつつ右膝を立てて沈む。この時、取りは右手を受けの右肩にあて引き込みながら投げる。

十二. 錣返(しころかえし) 

(動画1.3:04-3:15)
1.受けが左手で取りの前帯を掴み、手前に引きつける。
2.取りは受けの引きつけの動きに乗じ、前に進むとともに受けの背側から左手で受けの左襟、右手で受けの右肩を掴みに行く。
 ※ここで受けが何もしなければ力避4.,5.で取りが投げた形に入ると思われる
3.受けは取りの動きに反応して、前方向に重心を移動させる。
 ※ここで取りが力避の最後の技に入っても受けは対応しているので投げられない。
4.取りは受けが対応したことを察知し、体を後ろではなく横捨身の形で真下に沈めつつ、右足裏で受けの左足を払う。このとき取りは腕で受けを掴まず滑らせる。
 動画2.三船十段 横掛(40:22)

十三.夕立(ゆうだち) 

(動画1.3:16-3:24)
1.取りが右手で受けの左襟を取り引きつける。
2.受けは左手で取りの右手を抑えつつ、右手で取りの左袖を掴みにいく。
3.受けは取りを後隅に崩そうと前に進む。
4.取りは受けが進むや否や、受けの動きに先んじて後退しつつ体を開き、受けを受けの右前隅に崩す。
5.取りはさらに身体を沈め、受けを受けの右前隅に投げる。

十四.滝落(たきおとし)

(動画1.3:25-3:44)
1.取りが両手で受けの襟を取る。
 ※何をしようとしているのか、、、
2.受けは何かを阻止すべく、取りを腰投げに入ろうとする。
3.取りはそれを察知し、後方へ移動しつつ受けを後隅に崩す。
4.取りは受けの耐える様子を観察し、動きが逆転するのに乗じ、逆方向への移動を始める。
5.逆方向へ移動しつつ、受けを右前隅あるいは右前に崩しつつ、真捨身により投げる。

手が見えにくい。。。
っていうか13と14は動きは見えているはずなのに何だか型の狙いがわかりにくい。


さて、脳内稽古での予習は一通り済んだ。
後は実践研究だ!

っともう少し書いておくか。
・相手の動きを感じ取る
・相手を相手が抵抗しにくいように崩す
・体捌きで投げる
これを色々な形でやっているようだ。

コメント