起倒流研究稽古「表の型」『3.力避(りょくひ)』


Oさん、Sさんと。
表の型 3.力避(りょくひ)に着手。 
この研究稽古の詳細はある程度整理がつくまでは書くのを控えようと思います。 

Oさんに講道館柔道古式の形に関する資料を見せていただいた。何と脳内稽古した嘉納治五郎による動画の手順解説がのっている。 
Oさんはこの資料の存在を知りながら、この日まで私に見せずにいてくれた。おかげで何も知らない状態での見取り稽古(予習)という貴重な経験を積むことが出来た。 
先に手順書をみてしまったら、手順を読み解くつもりでじっくり動きを見る事は無かっただろう。 
ちなみに研究稽古は講道館古式の型とは少し異なる別系統の起倒流に伝わるもの(大きくは変わらないらしい)。

この日は会場(水天宮の手裏剣稽古をしている場所)の広さと床の固さの関係で捨身技ではない、力避(りょくひ)に取り組むこととした。 

甲野術理を手掛かりに紐解けば当然動きの質は「井桁」になる。 
手順が残っている型を元にした動きでも解釈一つで中身が変わってくる。 

受けは何をするつもりで、取りに向かってくるのか?
取りはなぜ引き込まないとならないのか? 

「取り」はその場に立っていたら崩される恐れがあるので、止めるか避けるかしつつ「受け」を崩さなければならない。 これであらためて型をやると手順にしっくり来るものを感じる。 
面白い事に私自身、この日の始めと終わりでは見た目の動きはそう大差なくても、質は別物に変わっていた。 
これは「取り」だけでなく、「受け」もまた同じことが言える。 

型はまだまだ厳しく設定出きる。 
手順書から抜け落ちてしまう観点だけ整理しておこう。 
・設定:手順にない設定の動きに対しても、相手を制する動きとして意味を与え、その通りに動く。 
・技:受け、取り共に型の動きの中であれば効かない動きには崩れないようにする。 
これらを型稽古に取り入れることで型の厳しさは、段階的に設定出来るようになる。 

内容だけ見れば、シンプルなのになぜ力避だけで終わったのかと思われるかもしれないが、 
Oさんは別として、私もSさんも(特に私だが)、この型で最低限求められる質の動きになかなか達しないのだ。 
これでもOさんからは「きみらは(特にSさんは)飲み込みが早い。」と言われているので、まだ救われている。 

---予習したもの--- 
動画.嘉納治五郎による起倒流の型、演武(表14本) 
http://www.youtube.com/watch?v=ot5z7viZhqc 
三.力避(りょくひ) (動画1.1:07-1:17) 

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