甲野善紀「千代田武術研究会」

甲野先生の千代田稽古会に参加。 
会場の都合でいつもBLINK主催で行われている綾瀬の東京武道館での開催となった。 

Kさんと柔道稽古。 
空気投げから名古屋から、その後の柔道技、起倒流の型まで一気にお土産稽古。 
・三船十段とは異なる人が書いた手順による隅落(空気投げ)の検証 
・大外刈りに対して、”逆らわない”動きでの対応による『間』を取る動きの確認 

私の起倒流レポート(予習段階の為、詳細は一部の方にのみ公開中)を読んで、それに関連した話やヒントになりそうな稽古を紹介していただいた。 
知らなかったのですが、講道館の昇段試験は段位によって古式の形もやるんですね。 
色々とアドバイスをいただいた。 
・相手の反射を利用して崩す方法 
・足払いで足を払う方向 
・襟を掴んで腕を突っ張って距離を取る相手を1点接触で崩す方法 
しかし、Kさんは韓氏意拳をされているせいで動きが柔道家っぽくない。 
テイケイと呼ばれる体が整った状態で組まれると(なんだこの丈夫なのは!?)という感触になる。 

稽古熱心なHさんと、「太刀奪り」 
Hさんは太刀奪りに熱心で、良く私にも質問をされる。 
私は「漢字は読めるけど書けない」状態なので、質問に答えながらも抜群のお手本をお見せ出来ないのが心苦しい。 
・体捌きの速度の稽古 
・相手に振らせる動きの稽古 
いつもするのは、これらは分けて稽古したほうが良いですよという話。 

女性向け講座を持つIさんと、「辰巳返し」 
Iさんの辰巳返しは甲野先生、最新の辰巳返しに近い感触。Iさん曰く、「伝染るから。」だそうです。 
それはあるでしょうね。 

この日Kさん、Hさん、Iさん等との稽古を通じて感じたのは、言葉で伝える事の限界。 
「こうですね。」「この感じ。」 
動きの感触は言葉より遥かに速く、多くの情報が伝達される。 
動きにはその時、その場面でしか伝えられないものがある。 
最近甲野先生から「辰巳返し」が出来る人という紹介を受ける事もあって、 
「辰巳返し」の質問をされる機会が増えたが、言葉による説明であれば甲野先生と変わらない。 
言葉を聞いて出来る人は、私に聞かなくても元から出来る動きを身につけている人だろう。 
しかしそうでは無い人でも、動きながら感触を伝えると、その場で出来るようになる場合がある。 
伝わる情報量が違うのだろう。 
武術の技を伝えるというのは、伝統芸能や職人の技術を伝えるというようなものかもしれない。 
ただ、そうは言っても言葉で伝える事をあきらめたわけではない。 
誰に教えるというわけではありませんが、この稽古日誌は続けます。 

おっと、大変だ! 
この日記に甲野先生が登場していない(笑) 

この日の見どころはK流の剣術家の方と甲野先生とのやり取り。 
K流の方は甲野先生の説明を聞きつつ技を受けながらも、隙があればそこをすかさず突くような動きをされていた。 
いつも条件の厳しい稽古を積まれているのだろう。まるで甲野先生の動きに引き出されるようにして先生の隙を突く動きは、いつもやられっぱなしの私には大変参考になった(私じゃなくても刺激になるだろう)。 
そのK流の方でも気配の無い突きには対応が難しいようだったから、あれに私がやられてしまうのはしょうがない(笑)。 
とてもK流の方の動きは真似できないが、今度甲野先生の技を受ける時はもっと抵抗するぞ! 

そうそう、Kさんも言っていたけれど、千代田はやはり千代田で開催されないと千代田ではないなぁ。ずばり、変な人の集まりが悪い(笑) 

それからいつもは韓氏意拳のU田さんが、この日は本職「うちだのきもの」若旦那として登場。 
私は新しい作務衣を購入。先日破れた作務衣も修繕を依頼した。 
そうしたら、しっかり他にも売り物を持ってきていて「これ娘さんにどうですか?」とセンスのいい雛祭り柄の小さな風呂敷をお勧めされた。 
570円という値段もあって即答で購入。私のほかにも購入者が出るという商売繁盛な状態(笑) 
武術も商売も素晴らしい! 

今度の稽古はNew作務衣でいきます! 

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