実践稽古『空気投げ』見直し版


甲野喜紀先生の緊急稽古会。
最近の技の進展を整理するのと、甲野先生の稽古のために急遽開催が決まったセミナー。
緊急という名前がついたせいか、25~30名程の大人数となった。

セミナーの話を『空気投げ』と『浮木の腿』に分けて書きます。
まずは『空気投げ』。

開始前にSさんと空気投げ。
見直し中の三船十段の映像を見て思った動きを早速試す。
先日やった『続飯付け』稽古の効果もあると思うが、相手と一緒に動くと言うのがいつになくスムーズにいく。
動作としては左前隅に崩した後で、体捌きにより右隅あるいは右前隅に崩し、落とす。
体捌きは水平方向から見て斜めに傾き、上から見て反時計回りの螺旋を描くように行う。
これで行うと相手の右後隅に崩そうとしていた前バージョンよりも、動きに詰まりがない。
講座が始まった後も、Sさんの他に何人かに受けてもらったが感触としても悪くなさそう。
逆にかけて貰うと、どうやったら抵抗なく投げられやすいかという部分が見えてくる。
まず、いきなり右隅に崩す動きは受けの右足が継げるため崩れにくい。
一度左隅に崩した後、急激な体捌きで右隅に崩すと、受  けは右足を継げずに倒れる。

Uさんに貰ったアドバイスで緊迫した状況を感じて動くことで丁寧に稽古を行うと同じ動作でもまるで変わってくる。
また、講座後に受けていただいたOさんには仕掛けの部分での問題点について指摘をいただいた。
前隅の崩しで相手が耐えきれなかった場合はどうするのかと言うこと。つまり空気投げありきで動いてしまうと、その前の好機を逃すと言うわけだ。
これはその通りで、実際に動きのなかでやった場合、左前隅の崩しで相手が耐えきれなかったら、浮落あるいは支釣込足で投げれば良い。
その上で相手が反応して戻ったならば、その動きに合わせて体捌きをして空気投げに入るというわけだ。
この入りかたは、以前大外刈への入りで『間』をとるような動きが出たが、その感覚で動く。
空気投げでこの感覚は出てこないのは、まだ考えて動いている部分があるからだろう。
もっと研究が必要だ!

次は『浮木の腿(ふぼくのたい)』の話。


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