稽古日誌名古屋特別編「その1自主稽古会」

甲野先生にひっついてみたびやってきました。 
名古屋と言えば、山口先生との稽古と、柔道の研究稽古。 
このために仕事をこなしていたと言っても過言ではない。ギリギリまで参加できるかどうか微妙だったが、一月に三回ほど徹夜して何とかここまで来れた。 

名古屋稽古は、ざっと次の通り。 
・山口先生の自主稽古会 
・甲野先生の名古屋講習会 
・講習会後の懇親会 
・ホテル稽古 
・柔道研究稽古会 

自主稽古会 
甲野先生の講習会の前に開催された自主稽古会に参加。 
山口先生は甲野先生も認める実力者。 
前回も前々回もとても勉強になった。 

そんな山口先生の最新の気づきは、蛇口を捻る『小手返し』と、そのもととなる『孫の手(仮)』。 

体幹部を『親』、腕を『子』、手首から先を『孫』として分類する。 

『柾目返し』 
どうやっても良いからとにかく挙げる。 
山口先生に押さえられると、あがらない。 
あがらないが、何故あがらないか観察し工夫する。 
それが稽古になる。 
この日いただいたアドバイスは『孫』。 
何のことかわからないと思うが、体を親、腕を子、手首から先を孫に例えている。 
孫を使いなさいというアドバイス。 
そのように動くと止める方は間に合わなくなってくる。 

これはどの技においても言えること。 
『浪之下』 
動きを止めたところで、孫はまだ動ける状態にある。 
再び孫が動き出したら止められない。 

『小手返し』 
相手の身体の構造をついて崩す。 
手首を水道の蛇口を捻るように回す。相手がやられまいと抵抗して角度が変わっても、変わった角度に対して蛇口を捻るように回していく。 
すると抵抗しきれずに崩れる。 
小手返しは、孫の効果だけではなく、『肌』の効果もある。 
『肌』とは接触面からくる情報の一部で、押すのでもなく、引くのでもなく、肌に触れて方向性を与えると受けた相手はそこに注意が集中するというもの。 
当然他の場所への注意は散漫になる。 
小手返しで言えば、相手の手を掴むのではなく触れる。そこにある方向性を与える。疎かになった(対称となる位置の)場所は止める事が出来ずに技にかかる。 

『武器取り』 
この『肌』は、道具には肌が無いのだけれど道具を使うとわかりやすい。 
杖や木刀を相手から奪うのに直接奪うような力を加えるのではなく、道具の先端に向かう方向性を出しながら触れる。 
すると相手はその方向に注意が向き、反対側から動きを加速させるように触れるとそれに対する反応が遅れてしまう。 
ここでも武器を回す回転の傾きが重要。最初に与えた方向性に沿って回転させる。 

今回もたくさんの事を教えていただけた。 

山口先生に会うのは3回目。 
ここに来て気がついた。 
山口先生の説明だが、甲野先生にそっくりなのだ! 
たくさんの例えを使って説明していただいているのに申し訳ない気にもなるが、甲野先生と同じく山口先生の説明も初めて聞いた人は何のことか分からないだろう。 
いや、私だって説明だけ聞いていたら何のことかわからない(笑) 
これまで稽古していた経験から想像を膨らませているだけだ。 
例えば、『孫』を私が解釈するとしたら半身洞察研究会でいうところの『先端から動く』である。 
完全におなじではないだろうが、あてにはなるのである。 

名古屋で稽古している人のためにアドバイス。 
・話を聞かずに(笑)技を受ける。 
・どのように技をかけているかではなく、どのように稽古しているかを見る。 

これは山口先生が甲野先生のセミナー前に参加者の皆さんにしていたアドバイスだが、これがそのまま山口先生の講座にも当てはまるというわけだ。 

名古屋の方がなかなか稽古する場がないと言われていたが、名古屋には甲野先生がその実力を認める山口先生がいる。 
私が名古屋まで足を運ぶのは柔道稽古ももちろんだが、同時に山口先生の技を身体で味わえるというのも大きい。 
山口先生は宣伝が得意なタイプでもなく、セミナーでも自分をわざと特別に見せないように工夫されてるところがあるせいか、日や場所によっては稽古会の参加人数が少ない回もあるそうな。 
私が名古屋に転勤にでもなったら喜んで山口先生のところに稽古に行くのですけどね。 

名古屋のみなさん、おすすめですよ!

コメント

匿名 さんのコメント…
一番最近にコメントした日付を書こうと思いましたが、
コメントがなぜか全て削除されてしまったようですね・・・。
でも、本当に いつもコメントを書かせてもらっているいつもの者です(笑)お久しぶりです。

PHP文庫という有名な出版社の本の図のモデルになったなんて たい さんは面白い体験をしましたね!
それと、合計10万アクセス数超え おめでとうございます!!
僕がたくさん検索したせいかもしれませんが、
今 so-net の検索ページで「武術稽古」と、入力するだけで
このブログのタイトルかもしれない「武術稽古とか」と、いう
言葉が検索欄の下に出てくるようになってますよ!

牧神の蹄の動画を見ました。
実は・・・、僕も2~3年前から床に落ちてるタオルなどを足の指でつかんで洗濯カゴなどに入れるトレーニングはしています!
ただ、僕の場合しゃがむのがめんどくさいのも理由に入ってるんですけどね(笑)利き足じゃない左足の指は弱いです(笑)お相撲さんが足の指で土俵をつかむために バスタオルを足の指でつかむトレーニングをしてたので、僕はそれを真似したんです。

おせっかいだと思いますが、たい さんは不規則な生活になりやすくてパソコンを使ったお忙しいお仕事をされてるようなので、
構造動作トレーニングで体作りをして、武術研究交流会で運動をして、そういう集まりで色んな人と交流してリフレッシュできてそうなので本当に良かったと最近思いました。ただ、それだけ書きたかっただけなのであまり気にしないでください(笑)

では、たい さんの稽古や生活応援してますね~(^▽^)ノ
空気投げ研究家 さんの投稿…
コメント消えてしまっていますか?
特にいじっていないのですが、海外からの不正アクセスのせいかも知れません。
いつもコメントありがとうございます!
仕事、家庭、稽古でバランスがうまく取れているようです。もう少し仕事のボリュームは下げても良いと思うんですけどね(笑)
今後ともよろしくお願いいたします。