大阪遊武会、東京出張稽古(その2)

本当に長くなった。
遅れて到着したためもう始まっていた。

『抜刀(居合い)』
抜刀だけではないが、手順を減らして、間の早さを手に入れるという工夫をいくつか教えていただいた。
鯉口を切る動き一つ取っても、親指で押す動きを貰って鞘を送ると一動作早くなる。

剣は身体全体で操作する。ピタリと止めたあと、どこにでも動ける状態にあるか。
剣の先と手元の両方に意識が行くように。
剣先だけに意識を置きすぎると遠心力に振り回されて、最後が力で止める動きになってしまう。

座構えから柄の先に両膝、両肩を集めるようにしつつ胸を前に出す。
鞘は完全に引ききった後、左半身を開く事で刀が鞘から離れる。
右肘と刀の関係はなるべく最後まで保持する。左半身動作開く際、左肘と右肘を拮抗させることで体がまとまる。
左半身を開く時に左膝を立てるが、右膝は抜くようにして頭が上に上がらないようにコントロールする

左半身の開きを戻す動きを貰って、剣を上げる。
腰を落とす力を使って剣を振りおろす。
剣の振り下ろしでは、左手が真っ直ぐしたに落ちるように、右手はそれを支える程度。
柄は緩く握る。強く握り込むとブレーキに腕の力を使うことになり、止めきれずに床を叩いてしまう恐れがある。
振り下ろして止める位置は柄の握りで決める。深く振りおろしたい場合は柄を内側に絞りこむように握りを変化させる。

面白い形の抜刀。
横から右手を掴まれたままでの抜刀
掴まれた右手はなるべく変化させない。相手にこちらの動きを察知されないように動く。
右手首を内側から上に返し、そこに左半身を折り畳みながら逆手抜きの向きに鞘を反転しつつ柄を右手に置きに行く。
深い位置で掴めたら、鞘を送れるだけ送る。
今度は右足を身体の外側を通る円を描くように後ろ方向に重心移動しながら鞘から剣を抜きつつ相手の足下を斬る。


杖の動きを貰って身体が動く。
身体の動きを貰って杖が動く。
前にいく場合は膝が前に落ちる。
後ろにいく場合は膝を抜き、真下に落ちる。
体が差し変わるうごきを貰って杖を持ちかえる。

バラバラに動く。
右手は横面を打ちにいく動作を行う。そこに左手側を下げると気配なく突然杖が変化する。さらにさがる動きを貰って体を沈める。

杖の威力
杖に隠れて近づき、杖を止めて自分だけ前へ、杖を追い越したところで杖に大外刈をかけるように後ろへ跳ね上げる。
杖が回転して前方向に行くのに体重を乗せて打ち込む。
鉄パイプを地面に打ち込んだら曲がったという人もいるという。

体術
受身
脱力した状態で真っ直ぐ体を沈めていき、きつくなる前あたりでどちらかの膝を内側に倒すと、その場で回転しながら沈むことが出来る。なるべくその場で受身が取れるようにする。
歩きながら前にある足の膝を曲げて体を沈める。同様に膝を内側に倒して180度回転して受身をとる。外を歩いていて受身を取るときに、横に転がって車や自転車にひかれるのを防ぐ。
後ろから押された時などに前方向に移動する動きを下方向へと回転する動きに変えて安全に受身をとる。

大の字受身
真っ直ぐしゃがんでお尻が床に着くところで脱力すると大の字になるという受身。
力みがあると足が上がってくる。

合気上げ@肘を攻める
相手の肘の窪みに指先を向け続ける。相手が動いたら相手の中心に向かって追尾する。

合気上げ@纏まりながら崩す
片手を上から押さえ込まれた形で、手を上げようとするときに押さえられていない側の手を添えるように近づけると身体がまとまっていく力が生まれる。
同じ形で親指だけ先に上げようとして、それから全体で上げようとすると、やはり身体がまとまっていく力が生まれる。

おまけ
立つ姿勢が丈夫になる。
普段の腕組みで立つ。普段通り。
腕を逆にして組み、立つ。普段より丈夫。

指を重ねる。どちらの親指が上になるか確かめる。
これもいつもと反対にしてみると身体がまとまって丈夫になる。

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