甲野善紀「音楽家講座」代打?!

久しぶりに都合がついて参加した音楽家講座。

講座開始前の控え室にいる甲野先生にご挨拶。
どうも台風の余波で先生の稽古用の袴を持ったMさんが遅れそうとのこと。

「たいさん、袴が届いたら着替えで一度引っ込むのでその間代理をお願いしますね。」
「えええー?!」
「『謙譲の美徳』を紹介しておいてください。」
「は、はい。」

別に油断していたわけではないが、おそらくわずか数分とはいえ甲野先生の代理を頼まれるとは(当たり前ですが)思ってもおらず、急に緊張してきてしまった。

変に緊張しながらの参加であったが、久しぶりの音楽家講座は楽しかった。
楽しかったのだけれど、自分の出番があるのだと思うとやはりどこかソワソワしてしまう(笑)

「綴れ足」
以前、マナーモードと言われていた紙相撲のようにカタカタ動く”甲野先生がやると”絶対にウケる動き。
先日大阪でご一緒したKさんからわざわざメールで”私(たい)がやっても甲野先生ほどウケない理由”を聞いていたので「先生ほど面白くなりませんが。」と断りをいれてから実演した(笑)
技と関係ありませんが、私がウケない理由を一言で言えば意外性の違い。あの甲野先生が、コミカルにカタカタ動くのが面白いのであって、一稽古人の私が真面目にやってもウケるところまではいかないのだ。
って、わたしはウケるために稽古している訳ではないので良いのです(甲野先生もそうですけど)。

「謙譲の美徳」
袴が到着して、いよいよ代理を務める時が来てしまった。
こうなってしまえば何とかするしかありません。

「甲野先生に遠慮するかも知れませんが私に遠慮はいりません。『謙譲の美徳』を受けて見たい方どうぞ。」

「肩でも出来ますか?」
サッカーに応用出来るのでは?というIさんからの質問を受けて肩で試してみると、上手くいった。
難易度は上がりますが、これは思わぬ発見でした。
こういう発見があると、嬉しいですね。

何人かの方にやっている間に甲野先生の着替えが終わってお役御免。
5分か10分くらいだったでしょうか。
何とか持ちました。ふう。


この日、印象的だったのは、先生が受講者の足に「小人が見える」という発言をされていました場面。決してオカルト的なあれではなく、感性の鋭い芸術家の方々が集まる音楽家講座ならではの表現だったのだと思います。
下半身が動きに参加していないように見える参加者の方には「足が寂しそう。」とか「下半身がいじけている。」という表現で、アドバイスされていました。
もっと具体的な身体操作のアドバイスを期待していた方もいたように見えましたが、この言葉を言葉通り受け取って、自分の身体と動きを見つめ直し、新しい身体と動きを”自分で”再発見する事を大切にされたのではないかと思います。

それからベン・ホーガンのゴルフスイングは、唯一甲野先生から見て体を痛めない打ち方をしているゴルファーだとのことです。
参考までに動画を載せておきます。

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