甲野善紀「千代田武術研究会」乱取り、一畳柔道

千代田体育館で行われた甲野先生の講習会。

で、柔道練習。
柔道有段者のK磯さんと乱取り。
「これはたいさん、普通じゃないですね。」
乱取りは、5分もやれば息が上がってきてもおかしくないらしい。
それを私が平気な顔をしてやっていたので、驚かれたというわけだ(ちなみに実際にはそんなに平気ではない)。

韓氏意拳の駒井先生に聞いた「状態を信じる。」が、柔道の形で出ていたようにも思う。
必要以上の力を積極的に出す反応はしなかったので、スタミナを消費しにくかったのだろう。

ちなみに乱取りでは、K磯さんの得意技(背負い、内股)は封印してもらった状態ではあったが、K磯さん十分の組み手から、「接戦の試合なら効果」というところまで私がK磯さんを崩す場面もあり、大変おもしろかった。この場面は以前、忍者のIさんと共同開発したオリジナルの「案山子崩し」からの崩しだった。
また、身体の使い方としての「謙譲の美徳」は大変に有効で、私が柔道をやる場合は、常にこの使い方で動くことになりそうだ。


『一畳柔道』
『一畳相撲』ではない。
K磯さん紹介の稽古メニューだ。
これは良い稽古になる。
畳一畳で正座で向かい合って、組み合う。
ここから相手を倒すまで、畳を出ずに、立ち上がらずに崩し合うというもの。
「相手の動きを感じ取り、どの方向に崩すかを感じて、動く。」
K磯さんからのこの説明を聞いたところで、身体がこの稽古に順応したようだった。
構造だけ丈夫にしてみても、動ける相手には通じない。
正座から動くとき、膝や足裏で踏ん張っていないか。ここが重要だ。
正座のまま居着かずに動けると、相手の動きを貰って返したり、相手の動きをそらして崩せるようになる。


『起倒流』
先日の「今を生きる人の集い」の続きの形で、この日参加された「江東友の会」斉藤豊さんも交えての稽古となった。
いつもそうだが、斉藤さんの教え方は、実に合理的でシンプルだがユニーク。
私の感想は「心のハードルが高い。」
集いに引き続いてのハードルは、『猿』。
『猿』になって、さらに『バカ』になれば技が効くというのだ。

それは、姿勢と動きの質(身体の使い方)の要訣を『猿』の動きで説明したものなのだが、『猿』で教わった以上、嫌でもこちらも『猿』で動くしかない。
で、これが有効なのだから困ってしまう。
起倒流一本目の『体』は、『猿』の腰がキープできれば、出来る。
雲梯(うんてい)を掴むように手を伸ばす。というのも『猿』の動きだ。

Iさん
池袋古武術クラブでお会いして、千代田で良くお会いするIさんから、
「魔法を見せてあげる。」
と言われていくつか体験させていただいた。
・箒(ほうき)で空間を変える
・走圏(そうけん)で空間を変える
・合気上げ達人化1(ふくらはぎを踏む)
・合気上げ達人化2(手指を伸ばす)
どれも効果があり、驚いた。
このような魔法とも思えるものを中心に稽古している人もいる。
武術との境界は難しいところだが、とても興味深いところだ。


甲野先生の技
『鶴翼の手』
あまり説明を聞いていなかったのでわからなかったが、人差し指だけを折り曲げる形だった。
自分でやってみると腕がつりそうになる。

喫茶店にて
『鶴翼の手』+『綴れ足』
これで止まらなくなった。
今後、どのような展開になるのか楽しみだ。

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