雪に『巴投げ』


先日、関東地方に大雪が降った日の事。 雪かきがよい稽古になった。

道具はチリトリ一つ。 シャベルの準備は間に合わなかったので仕方がない。

チリトリなので、一掻きずつ深く沈む必要があって、腰痛持ちの私は腰椎で曲げないように気を使いながら作業をした。 構造動作トレーニング的に気を付けるところは、腹圧である。 チリトリの足かせがかえって稽古人魂に火をつけてくれて、結果的に悪くなかったと思う。実際、疲れはしたが楽しかった。

これで大半をやったのだが、お隣さんが休憩中にシャベルを貸してくれた。 当たり前だが断然効率が良い。 お陰さまでかなり捗った。 使いやすいが故の落とし穴もある。 腕や腰を使ってしまいやすい。

手前の雪を後ろの雪山に積む形での作業になったが、これが良かった。 雪にシャベルを差し込む。つい腕で持ち上げて、そのまま腕力で放り投げてしまいそうになる。 これではいけない。

『辰巳返し』の感覚で楽に持ち上げられるところまでお辞儀する。 足と背中を使ってシャベルと腕ごと起き上がる(すると持ち上げる)。 『巴投げ』のつもりで背面に雪を投げ飛ばす。 最後のところは『背負い投げ』でも良いと思ってやってみたが、思い切り雪を被ることになった。 今の感覚だと『巴投げ』がいい。

三船久蔵十段の『球の原理』を妄想しながらひたすら雪に『巴投げ』をかけ続けた。

翌日、前腕と左腰がどえらい筋肉痛!! 『巴投げ』で腰を反ってしまっていたと思われます。 改善点ですね。

写真はうちの前と、うちのベランダ。 これをコツコツとチリトリで雪かきしてました。 
もう、降らないで欲しい。 




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