構造動作『柔道』トレーニング

踵をつけて座れない子がいた。
立って後ろ受け身が出来ない。
しゃがめないので、自分より低い相手に、背負い投げをかけられない。

技の練習の前にやることがある。

少しでも力になれればと思い、道場の先生に構造動作トレーニングの観点でアドバイスしても良いか確認する事にした。
中村考宏先生の本とDVDを持参して簡単に説明をするとその場でOKが出た。
踵をつけてしゃがめない子に声をかけ、二点アドバイスをすると二人中二人とも踵をつけて座れるようになった。
・足を骨盤幅にひらく
・爪先のラインにお腹を落としていくようにしゃがむ
子供は本来の動きかたをまだ忘れきっていないせいか、思い出すのが早かった。

これでよし。
ではない。

中田英寿の言葉を借りれば、
構造動作トレーニングに取り組むとは、日常をどう過ごすか、ということだ。

コツではなく、動きの習慣を変える必要がある。
出来れば親御さんに理解していただいて、普段の生活姿勢から見直してもらいたい。

とは言え、まずはここから。
興味を持ってくれた人に少しずつ伝えていこう。
この日迎えにきた読書好きのママさんに構造動作本を二冊お貸しした。
興味を持っていただいて、一緒にトレーニング出来るようになったら、嬉しいです。

道場の先生に説明したこと、動き。

『体が硬い』とは。
動かすべき関節が動かせていない状態のこと。

最初に改善すべきでその効果が大きいのは股関節であるということ。
『立位体前屈』の実技をまじえて、私の『硬い体』で説明した。

『しゃがむ』について
股関節を折り畳むことによってしゃがめるということ。
踵をつけて座れない事の原因が股関節の可動域の少なさにあること。
足を骨盤幅に広げて前重心でお腹を真っ直ぐ落としていくと踵をつけたまましゃがめる子がいたこと。

『背負い投げ』の内股について
柔道技では内股の姿勢も必要であること。
構造動作トレーニングは、内股を禁止するトレーニングではないこと。
しかしながら股関節の可動域を広げるトレーニングでは、内股で無いほうがやり易いこと。




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