受身と柔術

Oさん主催の恵比寿稽古会に参加した。


この日は受け身の練習。
道場は板張りなので、なれない形での受け身は危険だった。実際、この日練習に選んだ形の前回り受け身で頭を打ってしまった。
それでも何となく出来かけている状態だったので、体は柔らかいまま受け身をとることができた。
何だか以前より上達してそうな感じなので、続きは畳で練習したい。


ちなみに柔道式の受け身であれば、すでに身に付いているので板張りだろうが、アスファルトの上だろうが頭を打つことはない。
実際、中学生の頃、マラソン大会で足がもつれた際に前回り受け身からそのまま立ち上がって走ったことがあるが、無傷だった。



と、この日は本当に突然だったが、剣術をされているNさんが途中参加された。
Nさんは稽古の鬼、今や指導者だが稽古大好きなところは変わらない。
会うと色々教えてくれて、それがいちいち的確なのと、Nさんには教えてあげてるぜ感がないので気持ちよく教えてもらえる。
Nさんは指導者になられて良かったとつくづく思う。



Nさんに私の空気投げを受けてもらった後、斬りの体捌きによる柔術の投げを教わった。
相手のどこに落とせば、相手は足を出せずに投げられるのか。
押さずに押すとはどういう事か、相手と繋がるとはどういう事か。
手を使わない、手を使うの意味。
私だけでなく、主催のOさんと、SさんにもNさんの感触を受けてもらったので、今日の稽古は1つの感覚的な指標になるだろう。



明確な指標を感覚の育っている稽古仲間と共有出来るかどうかは、上達できるかどうかに直結する。
KDSのベルナルド夫妻といい、時おり参加されるようになったIさん、もう一人のSさんといい、全てをあげていけば切りがないが私が稽古を初めてから縁があった先生方や、稽古仲間も含めて、本当に稽古環境に恵まれている。



ところで私の空気投げを受けてくれたNさんの状態は、言わば完全な受け身で、言い換えると丁寧な棒立ちだったのだが、にもかかわらず技はかからなかった。
かかりそうもないのは、さすがにやる前から分かるのだが、それでも私がやりたい『空気投げ』の説明のためにかからない技をそのまま受けてもらったが、その結果としてもらえたアドバイスは大変参考になるものだった。
その理由は今までやった空気投げのやり方が間違えだったというわけではなく、私がやりたい形での空気投げを施す必然性がない状態だったからだ。 
どの技でもそうだが、今この技を施せば決まるということが、少なくとも稽古の段階ではわからなければ技に入れない。


諸事情により次回参加は三週間後になる。
木曜日の稽古も活用して、投げの感覚を養いたい。

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