柔道技『○○落』の共通原理が足技にも

柔道練習と重なるうえに距離があるのでなかなか参加できない、つくばの稽古会に約一年ぶりに参加した。
ここは色々なジャンルのかたが集まって、刺激を与えあえる貴重な場になっている。
月一回の開催で124回目だというから伝統ある稽古会でもある。
今回は娘と二人、親子で参加した。



この日は柔道経験者のKさんと事前に連絡をとって、『支釣込足』からの『隅落』を検証をすることにしていた。


順番は前後するがKさんとの検証で新発見があった。
まずはKさんに最新の『隅落』を受けてもらい、そこから『隅落』と『体落』『背負落』『浮落』の技の原理は同じだという説明をしながらそれぞれの技を受けてもらう。
すると「これは間違いないですね。」というのがKさんの感想だった。


崩したあと、落とす方向を重力の方向に一致させる。

この説明を聞いたKさんが「釣り手も同じじゃないですか?」と言うので、釣り手は引き手のようにはいかないかな、と思いながら考えてみると、そうでもない。
足技における手の使い方も『隅落』と同じであった。
『支釣込足』は相手と密着して捨て身のようにほどこすとうまくいく技だが、そうでなくてもうまくいく形を確認できた。
試さなかったが、『足車』『膝車』『大車』は同じ原理でいけそうだ。
Kさんにとっても、以前から考えていた柔道技の謎の一つが解明できたような発見だったらしい。かけるほうには力感がなく、受ける相手は飛びたくなる質の技だ。
当初検証しようと言っていた『支釣込足』からの『隅落』もうまくいくことが確認できたが、それ以上の発見だった。



つくばの世話人をされているHさんが、一年間の進展を見てほしいということで、一畳相撲の両手版で手合わせをした。
Hさんは重心を落とし、相手の力を吸収する動きを身に付けていて、以前の感触とは随分とちがっていた。
私も構造的に丈夫な姿勢をとって対応するが、物理的に相手より低くなって見てもHさんの重心位置はそれより低く、持ち上げることは出来なかった。
そこで座りの『謙譲の美徳』を合わせると、Hさんが座り姿勢のまま後ろに平行移動した。
汗で滑ったとはいえ、正座した姿勢で後ろに平行移動するとは思わなかったので私もHさんも驚いた。



若いかた達が参加されていたので、宴会芸や、最近教えかたがうまくなったと自分では思っている『浮木の腿』の効果とやり方を説明したりして過ごした。


かまつか
シンプルなルールのゲームしながら身体操作術の動きを練ることができる練習だ。
甲野先生が以前に「これから三回連続で逃げたら講習会費をお返しします。」といっていたもの。
シンプルな形だが、気配を消すこと/感じることや手を体全体で動かすことなど集中して工夫できる。
この形で身に付けた動きは、他の形でも応用できるのも良い。



しゃがみかた
Uさんから、投げ技で私が狙っている位置が高い点を指摘された。
しゃがみ姿勢で確認してみると、肩の位置に意識の大半が集まっていた。
背中を通して腰の辺りまで意識が下がると状態がかわるのを感じることができる。
相手を崩したり、投げたりする場合も同じく意識が高い位置にあってはならない。
Uさんのアドバイスは適格にこちらの弱いところをついてくる。しかも新しく発見があって自分のなかでは認めてしまっていて気づきにくいところを指摘されるので、遠回りしそうなところに正しい方角を示してもらえるような感覚がある。
手裏剣でも同じだと言うことなので、一人稽古で試していきたい。



この日は柔道場だったので、受け身の練習をしていたら、娘が後ろ受け身を見よう見まねでやりはじめた。
頭を打たないようにおへそを見ることと、背中をつくときに両手で畳をたたくことを教えるとうまく出来るようになってきた。
柔道はやらなくてよいが、この調子で受け身を身に付けてくれたら嬉しい。



ご一緒した皆様には娘とも遊んでいただいて、稽古ばかりでなく大変お世話になりました。
娘はそうとう楽しかったようで、帰りの車で眠る直前まで「家についてまだ起きてたら、さっきやったやつまたやりたい!」とはしゃいでおりました。
(疲れきってそのまま眠ってしまいました。)
またお伺いすると思います。
ありがとうございました!

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