甲野善紀×武蔵一族

ハロウィンで賑わうなか、田端の道場に忍者装束に身を包んだ人達が集まったが、コスプレでもハロウィンパーティでもない。

田端にある武蔵一族の道場に甲野善紀先生を招いて開催されたセミナーに参加した。

楽しみにしていたのは、甲野先生による手裏剣の説明だった。
普段、車剣(星形の十字手裏剣)で稽古することが多い、武蔵一族の方々に棒手裏剣を説明するのだから、普段は当たり前にやっているようなポイントもあらためて説明してくれるのではと期待していたのだ。
それに忍者からの質問なども面白そうだ。


体術、剣術などやってからいよいよ手裏剣術の実技と解説が始まった。

持ち方
指の関節の名前と指の皺の名前から説明が始まった。
甲野先生らしいと言えばらしいが、やたら難しい名前の関節だったので忘れてしまった。
爪に一番近い関節の事だったが名前が気になって詳細が入ってこない。
指のどのあたりに触れるかという話だったと思う。

距離の調整のしかた
直打法ではどの距離でも剣が90度回転して的に刺さるように、手の離れを調節する必要がある。
その方法は、距離に応じた円の軌道を描くようにして調節する。

先生が目指している技術。
手の内の摩擦などに影響を受けず、僅かな動きで必要な力を手裏剣に与える。
具体的な課題は湿気による手の内の変化だ。打ち方を変えれば対応は出来るが、それに影響されずに打てないかと考えられているのだろう。
十字手裏剣
スペシウム光線のように両手を使った手裏剣の打法を紹介された。
接触の感覚で刺さる位置をみて微調整を行い、感覚を掴むと良いそうだ。
100回も打てばかなり精度が上がってくるだろうと話されていた。

弓を引く
襟を逆手に掴んで肘を張るようにして上横方向に引き出しつつ、落とし投げる。
弓を引く感覚で投げるというこの技は、新しい形での『空気投げ』だ。
意表をつく方向から力が加わるので、柔道でも有効な技に感じた。

習志野さん主催の稽古が日程変更になり、すっかりご無沙汰してしまっていた武蔵一族のバネッサ朱雀代表にも久しぶりに挨拶が出来た。

手裏剣以外にも新しい柔道技として甲野先生による『空気投げ』を教わることが出来た収穫の多い講座だった。

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