襟持たせの捨身技(新技)

BULINK主催で開催されている甲野善紀先生のセミナーに参加するため綾瀬にある東京武道館へ行ってきた。


セミナーの途中から、初参加のかたに『謙譲の美徳』と『辰巳返し』のやり方を紹介した。
学生の頃剣道をやっていたというS川さんは、甲野先生の本を何冊も読まれていて、今回初めて体験したが、驚きのあまり頭がついていかないという印象だった。
アメフトをされているという方には、応用編の『肩でやる謙譲の美徳』が面白がってもらえた。


甲野先生の技も変化が止まらない。
つい先日受けたばかりだというのに、今回最後に受けた捨て身技には驚いた。
こちらが先生の襟を持って半身に構えているところに、先生がわたしの腕ではなく、自分の襟を持って少しだけわたしの引き出しつつ、崖から車がぶつかりながら落ちるイメージで体を沈め、

その瞬間に先生の左足がわたしの右足の膝裏をとらえていてひっくり返されるという真捨て身技だ。

普通に身を捨てた場合は堪えられるが、内観によって質の違う動きが引き出されているようだった。
気がつけば畳が目の前に迫っていて、受け身をとらなければ顔面から着地してしまう。無理に耐えるとわたしの場合は腰への負担が大きそうで恐ろしい。


何度か受けた感触を頼りに常連の柔道経験者組で再現を試みたところ、うまくいきはじめた。
襟を引き付ける、落下する、足を引っ掻けるまでを同時に、落下して上を向くのと足で相手をひっくり返すのを連動させておこなうと良さそうだ。


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