柔道練習91回目『稽古初めは、大外跳腰』

柔道の稽古初めだった。

子供たちとの練習の中で、Kさんが動画で見たという亀の返し方を検証した。
例えば相手の右横側から攻める場面で、相手の脇が閉じている場合に腹へ左腕を相手の左腰あたりまで回し、帯下に出ている道着を掴む。右手は背中越しに相手の左腰あたりの帯を掴む。
この状態で相手と横に並ぶように寝る。
右腕を引っ張りながら相手を回転させて縦四方に抑え込む。
脇を取れたらそれに越したことはないが、取れなくても相手を転がして抑え込む技術も開発されている。知らないことだらけだ。

この日は、講道館の寒稽古からのはしごで名古屋の空気投げセミナーに参加されたAさんが来館。
通常練習後に研究稽古を行った。
空気投げの応用としての『背負い投げ』『体落』『大外刈』『大内刈』『小内刈』を確認して、また少し技の体系が整理できた。

Aさんが持参した醍醐(現)十段の柔道教本に『大外跳腰』という技の説明があり、これをやってみたいということで、早速説明と写真を見ながらやってみた。
醍醐十段は跳ね腰の名手で、どの角度へも跳ね腰で投げることが出来るという。
写真を見ると、跳ね腰で上げる足の足首を相手の足首に引っ掻けている。
これは相手の足をロックして放さないようにするための工夫かと思って試してみると、どうも違うようだった。
大外刈のモーションで入った足の振りを止めるのに丁度良さそうなのだ。
実際にやってみるとロックしようと引っ掻けようとするよりもスムーズに入れるし、狙いとしても自然に思えた。Aさんには面白い技を紹介してもらえた。
次に三船十段が説明していた投げ裏の形の1つ、『支釣込足を隅落』を練習した。
最近Aさんが『支釣込足』でさんざん投げられたそうで、今度同じ相手に当たったら『隅落』で返したいというので、検証した。
動きの中でも試してみたが、相手の技の発動を待ってから反応しても返し技は入らず、応用するには相手を誘ってこちらが完全にタイミングを把握しておかなければ難しそうだった。
醍醐十段の本には『内股透かし』を『隅落』でやるやり方も説明されていた。通常の透かす方向とは逆に体を捌いて投げるとあった。

Aさんは小室宏二先生の固め技の本も持ってきていて、そこに書かれていた『腕返』の説明がわかりやすかった。この技も練習していきたい。

Aさんのように熱心な人と練習するとこちらも勉強になるし、刺激にもなる。
今年の柔道練習は幸先の良いスタートになった。



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